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-『鬱』な時- [俺自身2]

happa.jpg 前回の「鬱」は3月~5月だった。「強烈な躁」で、エネルギーを使い果たして「鬱」になる。ベッドから起きられない。何もする気がなくなる。

 この時、処方されたのが「抗鬱剤」だった。「単純な鬱病」なら、効果はあるそうだ。だが、俺のように「双極性」の場合は、一応「鬱」は軽減されるが、「祈死念慮」が相当強まるのだと、後になって会社のカウンセラーに聞かされた。

 事実そうだった。俺は「死ぬ事」ばかりを考えていた。だが、金が無かった。金を残せる「死に方」が必要だった。それと、二匹の犬・・・。コイツ等も連れていかなければ!

 最初に思い付いたのが、「崖からの飛び降り」だった。犬を先に放り出し、俺も続く・・・。だが、そこがどこかの漁業組合の権利設定がされている場所だったら、どうなるんだろう?「保険金」どころか、「迷惑料」で消えてしまわないか?散々悩んだ末、「とにかくやってみるしかない!」決心した俺は、以前から知っていたその「崖」へ向かった。だが、漸く着いた場所はせいぜい5メートル。これじゃあ、飛び込んでも「死ぬどころか手足を骨折して、病院送りだ・・・」

 落胆して家に帰った。

 あれこれ考えた。「借家だから、家の中はマズイ」「公園も、子供達の遊び場だ。首吊りする訳にはいかない」

 そうだ!「海岸べりで首筋を切ろう」

 いい考えのように思えた。誰にも迷惑をかけずに逝ける。

 だが、実際に首に手を当ててみると、「頸動脈」がどこなのか、さっぱり分からないのだ。「手首」にしても同じだった。「目的を達成する」ためには、動脈の場所を特定しなければならない・・・。無理だった。

 最後に思い付いたのが、「海に落ちて凍え死ぬ」こと。これなら、特別な準備は何も要らない。ただ「行って、落ちて、逝くだけ」だ。

 だが、ネットを見ていて、俺は愕然とした。「双極性障害者」の「不審死」は、ほぼ間違いなく「自殺」として扱われるのだ。

 「保険金は、出ない・・・」

 おかげで、今日も生きている俺がいる。


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